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「高祖母が書いた本」 ~ 高祖母・古矢嘉満子について(その2)

青柳英介様

拝啓

興味深いお話をありがとうございました。わたくしはもう8年も前に東京大学医学部教授を退官したものですが、今から40年前、英国ケンブリッチ大学に留学いたしました。その時の教授の祖母という方が、明治6年6月に来日し、日本の産婆に英国の産科を教授しました。その時の生徒の代表的な方が古矢カマ様と考えられます。

祖母様から英国人から産科を習ったという話をお聞きになったことはございませんでしょうか。また、写真に写っておられるのは古矢カマ様でしょうか。

徳川家に出入りされていたのは、カマ様が英国医学野最新野知識と技術を持っており、優秀だったため、徳川家に推薦されたものと思われます。

敬具

杉下守弘


Comment by 杉下守弘 — 2011/6/23 木曜日 @ 0:33:55



祖母の祖母の書いた本

嘉永5年に生まれた祖母の祖母 #古矢嘉満子 が書いた本があることを知り、その本を東大名誉教授の #杉下守弘 先生が、私に下さった。親族、子孫一同誰もこのような本があることを知らなかった。思いがけないことがあるもの。明治12年の本で、当時女性が書いた専門書としては、恐らく近代で最初の例ではないか、とのこと。

この祖母のルーツを何とかたどりたいのだが、3月10日の大空襲で、戸籍から何から丸焼けになってしまい、わからないことが多い。

でもこうして本の現物があり、子孫の手元にやってきたということは素晴らしいことだ。


2012/6/1 金曜日 — 青柳 英介


「造化生生新論」(国立国会図書館) https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/836126




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